
[現在取り組んでいる仕事]
福島県県北地域で共同調査に取り組んでいます。
[著書]
福島県女性史編纂委員会編、『福島県女性史』、1998年(共著)。
第1部第3章第10節「近代の売買春をめぐる制度」を執筆担当。基本的柱は2つ。
(1)まず、戦前における売買春をめぐる制度の大まかな編成とその変動を追いながら、制度がめざしていた目的とは何であったのか、それがいかにして頓挫していったのかを明らかにした。
(2)あわせて、福島県内のメディアを主に参照しながら売買春をめぐる言説史を略述した。明らかになったことは、(a)「廃娼論」「存娼論」の両陣営のいずれにおいても同一の問題構成が成立していったこと、(b)両者ともに価値判断に基づく議論に終始し「結論」が出ない袋小路的な「論争」が行われていたこと、また、(c)今日の「性の商品化」論につながるような売買春をめぐる問題構成は20世紀に入ってから形成されてきたように見受けられること、この3点である。
矢澤修次郎・玉水俊哲編、『社会学のよろこび』、八千代出版、1999年(共著)。
第1章、「ジェンダー・身体・セクシュアリティ」を執筆担当。身近な「からだ」や「性別」の問題を通して、「社会学する(Do Sociology)」とはどういうことか、その楽しさはどこにあるかを述べた。
『ファンタジーとジェンダー』、青弓社、2004年。
ファンタジーがファンタジーであるための「しくみ」、その「しくみ」の中にはいろいろな形でジェンダーやセクシュアリティに関することがらが組み込まれている。そこから目をそらさずに、現実のジェンダー関係やセクシュアリティをめぐる問題とのかかわりで作品を論じようという、あくまでも「試み」としての1冊。
※Web版「あとがき」(PDF形式、約200KB)→[ここから]
伊藤守・新原道信・奥山眞知編、『地球情報社会と社会運動』、ハーベスト社、2006年4月(共著)。
第10章「電子ネットワークと社会運動」を執筆担当。Women's Online Mediaの活動をふり返りながら、電子ネットワーク空間で何が運動として成り立ちうるのかを検討。
一柳廣孝・吉田司雄編著、『幻想文学、近代の魔界へ』、青弓社、2006年5月(共著)。
ナイトメア叢書の第2巻。「ファンタジーRPGと『幻想』の居場所」を執筆担当。ゲーム経験を、「ゲームそのもの」と「ファンタジー」の複合物としてとらえる。
『ジェンダー学への道案内』、北樹出版、2006年10月、改訂版:2008年4月、三訂版:2009年5月。
ジェンダー学のテキスト。大学・短大の講義で使うだけでなく、一般向けの講座で活用してもらえるようにも考えてある。既存のテキストのすべてを検討して、よい点を取り入れて設計した。均等法改正等に合わせて、内容を2回改訂。
[論文]
管理社会の構造と動態(一橋大学社会学部卒業論文、未公刊、1989年)
1980年代までの管理社会論の流れを整理し、「身体」や「生活」などの領域をカバーするためにミシェル・フーコーの議論を新たに取り入れて、近代史の中で社会統制の系譜を再構成しようと試みた。
管理社会と新中間層――再生産領域へのアプローチ(一橋大学大学院社会学研究科修士論文、未公刊、1991年)
20世紀の日本社会における「新中間層化」に着目し、新中間層が持っていたさまざまな再生産領域での特質(学歴志向、家族計画、など)がすなわち「自己規律化」の機能をもち、現代日本の管理社会形成の根本原理の一つとなっていることを指摘した。
管理社会とミシェル・フーコー(『一橋研究』16-2、1991年)
「管理社会の構造と動態」(1989年)第2章に加筆・訂正を加えたもの。管理社会原論。
新中間層の再生産戦略――1910年・20年代におけるその「自己との関係」(『社会学評論』43-4、1993年)
「管理社会と新中間層」(1991年)のサマリー。
社会運動の担い手たち:階層、価値意識、運動参加の条件――東久留米市長選挙運動におけるケーススタディ(『一橋研究』18-1、1993年)
1990年1月に行われた東京都東久留米市市長選を取り上げ、同選挙で稲葉三千男候補(のち市長)を擁立して選挙運動を行った市民グループ「市民の声が届く市長を選ぶ市民の会」の構成、価値意識、運動への参加動機などを聞き取り調査に基づいて考察した。
(関連論文→井川充雄「『市民派』選挙と報道」『一橋研究』18-1、1993年)
「自分を・語る・ことば」――〈個〉に根ざす運動の姿(『一橋論叢』112-2、1994年)[要旨を読む]
女性解放運動や同性愛者解放運動に関連して、自己についての語り(「自分を・語る・ことば」)が大きなウェイトをしめていることに着目、具体例をもとにその特徴を整理し、「自分を・語る・ことば」が運動主体形成の重要な一局面であること、したがって社会運動の一つの相としての意義を認めなければならないことを明らかにした。
「市民派」の政治参加とその構成――東京都東久留米市の市民運動を例に――(市川虎彦、菊谷和宏、酒巻秀明と共著、『一橋論叢』113-2、1995年)
「社会運動の担い手たち」(1993年)の続編。1994年に行われた東京都東久留米市市長選挙での市民グループ「市民の声が届く市長を選ぶ市民の会」の活動を、同会キーパーソンへの聞き取りをもとに多角的に分析することを試みた。
後期フーコーにおける権力と「自己との関係」(『行政社会論集』8-1、1995年)
1975年以降のミシェル・フーコーの権力と「自己との関係」をめぐる議論を検討し、フーコーの議論を社会学理論へ取り入れるための基本的概念の洗い出しを行なった。
福島市の公共芸術――ジェンダーを視点として考える(『福島大学地域研究』10-1、1998年、ふくしま女性フォーラム・タウンウォッチング研究会と共著)
ふくしま女性フォーラム分科会報告書の論文化。(下段、「その他」の項目参照。)
ミシェル・フーコーの統治性概念――その射程と展開(『行政社会論集』11-1、1998年)
ミシェル・フーコーの第四のキーワード「統治性」について、講義録からその概要を明らかにし、「個人/家族/国家」という統治における三つの項の関係が近代においてどのように変化するのかを、「家政論」の系譜をたどることでそのアウトラインを示した。
運動部マネージャの性別職務分離――大学硬式野球部の全国調査から(仁藤幸恵と共著、『行政社会論集』12-4、2000年3月。)
1998年に行った全国対象の調査データを基盤に、(1)野球部の男女マネージャは職域が異なる(男子マネージャは「管理職」的仕事を担当するのに対し、女子マネージャは周辺的職務や雑用を多く担当している)、(2)ただし、部員人数の多いチームでは女子マネージャの周辺的職務や雑用も少なくなっている、(3)男女マネージャはともに高いモラールを有し、その阻害要因は部員の無理解など共通するところがある、などを明らかにした。
ジェンダー――その概念と意義について(『思春期学』20-2、2002年6月。)
ジェンダー概念についての解説論文。初期のセックス/ジェンダーの分割の意義からその問い直しまでを、フェミニスト科学史の議論を視野に入れてまとめた。また、思春期との関連を「性規範の二重規準」の問題にしぼって論じている。
戦後日本における女性のライフコースの変化と労働、生活に対する意識――福島県立A高校卒業生への聴き取り調査から(『行政社会論集』、21-4、2009年3月。
福島県でどのように女性が働いてきたのか。地域、階層とライフコースとのかかわりを考えるための一歩として。
[翻訳]
新しい社会運動と個人の変容(アルベルト・メルッチへのインタビュー、矢澤修次郎と共訳、『思想』1995年4月号)
『女性学ブックガイド』(ランカスター大学女性学研究センター編、共訳、三修社、1995年)
※本では「解説」となっていますが、これは出版社の誤りで訳を担当しただけです。
『フェミニズム理論辞典』(マギー・ハム著、木本喜美子・高橋準監訳、明石書店、1999年)
[その他]
ジュリア・クリステヴァの女性思想(研究ノート、『ジェンダー・レビュー』3、一橋大学ジェンダー研究会、1987年)
管理社会と〈家族〉・序説(研究ノート、『ジェンダー・レビュー』3、一橋大学ジェンダー研究会、1987年)
現代日本女性SF作家の女性像――新井素子と大原まり子の大比較検討――(筆名によるエッセイ、『ジェンダー・レビュー』3、一橋大学ジェンダー研究会、1987年)
生涯学習とネットワーキング(エッセイ、『星の時間』59、昴教育研究所、1994年)
教育・研究と商用ネットワーク利用(エッセイ、『広報』5号、福島大学情報処理センター、1995年)
生活文化論(へ)の挑戦(研究ノート、『行政社会論集』8-4、1996年)[要旨を読む]
Unixサーバを“作る”(エッセイ、『広報』6号、福島大学情報処理センター、1996年)
〈インサイダー〉の思想 〜眉村卓の「司政官」シリーズを読む(ショート・エッセイ、『1996年度教養演習論集』、1997年)[要旨を読む]
発信する、世界へ――インターネットで「つながる」ということ――(エッセイ、『文化福島』304、1997年)
女性学への極私的イントロダクション(エッセイ、『星の時間』69、昴教育研究所、1997年)
「社会論'97」講義ノート(研究ノート、『行政社会論集』10-2、1997年)
「彫刻とともに生きるまちづくり」をめざして(共著、報告書、ふくしま女性フォーラム、1998年)
やさしいメーリングリストのつくりかた(エッセイ、『広報』8号、福島大学情報処理センター、1998年)
現代文化研究における<文化>概念と分析ツールに関する覚書き(研究会報告原稿、『社会情報』、札幌学院大学社会情報学部、8-2、1999年)
「男装の麗人」論――ポピュラー文化のジェンダー分析(研究ノート、『行政社会論集』12-1、1999年)
ファンタジーのジェンダー、ジェンダーのファンタジー――ポピュラー文化のジェンダー分析・続(研究ノート、『行政社会論集』12-3、1999年)
空間と身体(事典項目、地域社会学会編、『キーワード地域社会学』、ハーベスト社、2000年)
多賀太著、『男性のジェンダー形成』(書評、『社会学評論』52-3、2001年)
からくりこらむ(連載エッセイ、『河北新報』、2003年1月16日・
2月13日・
3月13日・
4月10日・
5月8日・
6月5日)
セクハラに遭ったら(ショートコメント、『新入生へのメッセージ』、2003年度版・2004年度版、大明出版、千葉市、2003年・2004年)
身体をめぐる権力のジェンダー差――福島大学行政社会学部学生へのアンケート調査から(研究ノート、『行政社会論集』16-2、2003年)
サウンドスケープの発想と文化の概念――現代文化論講義ノート・2――(研究ノート、『行政社会論集』17-1、2004年)
両義性を旅する――身体に書き込まれたジェンダー/セクシュアリティを読み解くために(吉田純子編『身体で読むファンタジー』書評、『図書新聞』2720、2005年)
解説(デイヴィッド&リー・エディングス、『純白の梟』、宇佐川晶子訳、ハヤカワ文庫FT、2006年)
[学会・研究会報告]
新中間層の再生産戦略――出現期における「自己との関係」――(日本社会学会大会報告、「階級・階層」部会、1991年11月3日)
「市民派選挙」の実態と参加者の意識(井川充雄、市川正彦、古田睦美、善本裕子との共同報告、地域社会学会大会、自由報告、1992年5月17日)
自分を・語る・ことば――〈個〉に根ざす運動のかたち(日本社会学会大会、「社会運動」部会、1993年10月10日)
「市民派」の政治参加とその構成――東京都東久留米市の市民運動を例に――」(市川正彦、菊谷和宏、酒巻秀明と共同報告、日本社会学会大会、「社会運動」部会、1994年11月6日)
現代文化研究における文化概念と分析ツールに関する覚書(札幌学院大学、1998年12月12日)
〈地域〉とその可能性の解体‐構築(地域社会学会研究会、於一橋大学、1999年6月26日)
地域社会とジェンダー〜「ジェンダー」を「福島」で語ること(専修大学文学部「ジェンダーと生活」研究会、2001年11月6日)
サウンドスケープで"文化"を教える(日本サウンドスケープ協会研究報告会、2001年11月25日)
[講演・公開講座・セミナー等]
わたしたちの想いを行動にうつすには(ふくしま女性フォーラム・1996年度第2回学習会報告[要旨]、1996年7月13日)
「絶対きれいになってやる!」−ダイエットと身体をめぐる権力について(福島大学オープンキャンパス'97での模擬講義、1997年7月22日)
“美”のアナトミー 〜「きれいになる」というシャドウワークをめぐって〜(福島大学祭における公開講座、1997年11月2日)
大学キャンパスにおけるセクシュアル・ハラスメント対策・福島大学における取り組み 〜ガイドライン作成と相談・対応体制〜(地域科学研究会高等教育情報センターセミナー講演、1998年11月12日)
キャンパス・セクシュアル・ハラスメントの考え方(尚絅女学院短大職員研修での講演、2000年8月31日)
「女らしさ・男らしさはつくられる?」(福島県男女共生センター主催第1回男女共同参画基礎講座・第1日目、2001年4月27日)
日常生活・職業生活の中のジェンダー(須賀川市役所職員組合研修会、2001年7月18日)
ジェンダーを考える(郡山市男女共同参画サポーター養成講座、2001年8月28日)
男女共同参画社会における自治体と職員のあり方(二本松市役所職員研修、2001年10月11日)
男女共同参画社会の形成と住民参画の課題〜「ふくしま女性フォーラム」の活動について(茨城大学女性学研究会シンポジウム報告、2001年11月23日)
男女共同参画社会を実現するために――「男女共同参画」とは何のことか、何が必要か(ふくしま男女共同参画推進連携会議・県北方部会議2002年3月13日、相双方部会議、3月14日)
わかりたいあなたのための セクシュアル ハラスメント・入門。(福島刑務所研修会、2002年9月26日)
性の商品化をめぐって――男とポルノ(パネルディスカッション・コメンテイター、「メンズリブふくしま」主催、2003年6月28日)
「ストップ・ジェンダーの再生産」(福島県男女共同参画アドバイザー養成研修会、2003年7月26日、7月31日)
メディアの中の女性/男性イメージをとらえなおす
――「わたしらしさ」へと向かうために(相馬市生涯学習講座、2003年10月5日)